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3つのステップで取り組む乾癬の治療

[監修]東京慈恵会医科大学皮膚科教授 中川 秀己 先生 東京逓信病院皮膚科部長 江藤 隆史 先生

Step③ケアする

生活のなかで心がけてほしいこと

皮膚への刺激、感染症、ストレスなど症状を悪化させる原因を知って、
上手にケアしましょう。

乾癬は症状がおさまっている時期と悪くなる時期をくり返す病気です。症状の悪化を防ぐためには、薬や光線療法などの治療とともに、日常のケアがとても大切です。

皮膚への刺激

傷や摩擦など皮膚への刺激は、乾癬を悪化させる最も大きな要因の1つです。
鱗屑を無理にはがしたり、お風呂で患部を強くこするのは控えましょう。
また、皮膚症状が出ていない部分でも、引っかいたり、傷をつけたりすると、そこに新しく乾癬ができてしまうことがあります。これを「ケブネル現象」といいます。
ケブネル現象は、衣服やメガネ、洗髪するときのこすりすぎなどによっても起きることがあります。
やわらかくて肌にやさしい天然素材の下着や、ゆったりしたデザインの衣服を選ぶとよいでしょう。

ケブネル現象の原因になりやすいもの

  • 皮膚のかき傷、けが、やけど
  • 正座、ひじをつく、ひざをつく
  • 入浴・洗髪時のこすりすぎ
  • チクチクする繊維(ウールや化学繊維など)
  • 下着や衣服のウエスト、えり、袖口
  • メガネのノーズパッド など

感染症

細菌やウイルスが体の中に入って風邪や扁桃炎などの感染症にかかると、乾癬が悪化することがあります。また、熱が長引くと乾癬が全身に広がって治りにくくなってしまうことがあります。
日頃から手洗いやうがいを忘れないように習慣づけましょう。
風邪やインフルエンザの流行期はマスクで予防を心がけましょう。

プラスONE:[ 乾燥する冬は皮膚のケアを念入りに ]

乾癬の症状は、秋から冬にかけて悪化しやすい傾向があります。これは、日光にあたる時間が少なくなるのに加え、皮膚が乾燥しやすい季節になるためです。また、風邪やインフルエンザも流行します。冬は、意識的に日光にあたる時間を増やしたり、皮膚が乾燥しないように保湿剤をぬったりするなど、いつもより念入りにケアしましょう。

食事・お酒・たばこ

日本は海外に比べて乾癬患者さんが少ないですが、最近では増加する傾向があり、その原因として食生活の欧米化が指摘されています。また、肥満になると乾癬が治りにくくなるといわれているので、脂肪の多い食品のとりすぎに注意して、バランスのよい食生活を心がけましょう。
また、お酒や辛い食べものはからだを温めるので、かゆみが強くなることがあります。かゆみがあるときは控えめにしましょう。
禁煙は健康の基本ですが、喫煙は乾癬にもマイナスなので控えましょう。

薬の中には、乾癬を悪化させる原因となるものがあることが知られています。乾癬以外の病気にかかって、別の病院を受診するときは、乾癬の治療を受けていることを伝えましょう。

ストレス

精神的なストレスは乾癬の症状を悪化させる大きな原因となります。とはいえ、ストレスをゼロにするのは、たやすいことではありません。自分に合った解消法を見つけて、上手にストレスを発散しましょう。

入浴

入浴

入浴やシャワーは、皮膚を清潔に保つために大切ですが、洗いすぎには注意しましょう。
また、石けんはよく洗い流し、入浴後はやわらかいタオルでからだをふきましょう。


日光浴

日光浴

紫外線は乾癬の症状改善にプラスの作用があります。また、日光浴はからだや心のリラックスにもつながります。
ただし、強い日ざしは反対に乾癬を悪化させてしまうので、季節や時間、服装に気をつけましょう。


プラスONE:[ 周りの人に乾癬のことを知ってもらいましょう ]

「視線が気になる」「人とのお付き合いが上手くいかない」「病気がコンプレックス」…など、精神的なストレスを感じている患者さんは少なくありません。まずは、ご家族や学校、職場などの身近な人に、乾癬は他人にはうつらないことや、治療に時間がかかることを理解してもらいましょう。